
子供を持つ親、教育者の方はもちろん全ての人に、是非是非読んでほしい本
「反省させると犯罪者になります(岡本茂樹/著)」。
よく子供が悪いことをすると、私は、「反省させなければ!」と思うのだが、それは、大間違いなのだ!
(無理やり)反省させると、犯罪者や心の病を持った人になるというのだ。
では、どうすればいいか。
子供が悪いことをしたと決めつけず、反省を強要せず、まず、子供の気持ち(本音)をよく「聴く」こと。
いじめ問題の場合も同じ。
普通は、「いじめられた子供の気持ちを考えよう」となるが、「いじめた子供の気持ち」を先に考えること!
本当の本当の本音で話すと、誰だって、誰かをいじめたくなったこと、あるよね?
イヤなヤツがいたら、いじめたくなるよね?
その心理は、どういうところから来たかを深〜く考えようと、著者は言っている。
確かにいじめた子供は、「いじめられた子供の気持ち」なんて、どうでもいいから、いじめたわけで、その子に、「いじめられた子供の気持ち」を考えろと言うのは、到底無理な話。
誰だって、自分の気持ちが一番大切なのだ。
そして、誰だって自分の気持ちを大切にしてもらいたいのだ。
いじめた子供の気持ちを「まず」大切にしてあげて(よく聴いてあげて)、その子のストレスとなっている部分に気付いてあげること。
そうすると、いじめた子供は、ストレスから開放され、イジメをやめるということだ。
いじめた子供の気持ちを聴くことが大事だなんて、被害者からすると、腹が立つようなことだけど、間違っていないと思う。
この本が言ってることは、非常に正しいと思う!
極端に言えば、人殺しをしたら、その人間の本音を聴いてあげて、「そんな生い立ち・状況だったら、誰だって人殺しをするよね。」と、その人の心に寄り添ってあげることが大事なのだろう。
そうしたら、その人は、本当の意味での反省をし始めることが多いそうだ。
反省とは、反省文を書くことでもなく、被害者にごめんなさいと、とりあえず言うことでもない。
反省とは、本人が心から、「悪いことをした、償いたい」と思うことのはず。
話は、飛躍するが、最近話題になった食品偽造の問題にあてはめてみても同じことが言えるのかもしれない。
加害者の本音を聴くなんて、加害者に甘く接するようで、現実には、なかなか難しいことだと思うが、加害者の本音をよく聴くことこそが、未来を良くするための近道なのだ。
世の極悪なニュースの犯人の気持ちを想像してみると、実は、被害者よりもはるかに不幸な場合が多いのかもしれない。
もちろん、悪いことをすることは良くないけど、自分だって何か悪いことをこの先、やるかもしれない、自分の息子が、私の育て方ひとつで、犯罪者になるかもしれないと思ったとき、親として、人間として、この本に書かれている意外な真実を胸にとめておきたい。
posted by イラストレーター&グラフィックデザイナー サトウカズミ at 15:25|
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