
今までにも、マザーテレサはすごい方だというのを聞いてはいたけれど、あまりよく知らなかったので、これを機に私も本「愛−マザー・テレサ 日本人へのメッセージ」を読んでみました。
マザーテレサの行った活動は、やはり素晴らしく、印象に残る言葉がたくさんありました。
私は、貧しい人達に寄付する時、物やお金が余っているから寄付するのだと思っていましたが、それは、少し違っていることに気づきました。
マザーテレサは、
「ものがあり余っているところから”もの”をいただこうとは思いません。皆さんが愛する喜びを分かち合うことを願っております。」(p28)
と、言うのです。
例えば、となりに愛する人がいたら、食べ物が余っているからあげるのではなく、一緒に食べて美味しさを分かち合いたいから、あげるということなのでしょう。
誰か苦しんでいる人がいたら助けるのは、ヒマだからではなく、苦しみを分かち合うということなのだと、マザーテレサは言っているのでしょう。
私は、ボランティアに出かける人を見て、
「自分は、そんなヒマはない…。」
と、言い訳してしまう時があります。
きっと、マザーテレサやボランティアをしている方にそれを言ったら、こう答えるでしょう。
「ヒマだからではなくて、分かち合っている。」のだと。
2つパンを持っていたら、1つは自分で食べ、一つは、貧しい方へ。
作家の泉秀樹さんと、マザーテレサさんの対談で、泉さんが、娘が2人いますということを話しはじめたら、すぐマザーは、そのうちの一人は修道院に…といいかけたそうです。
平凡な私達は、子供を修道院に入れるなんて、かわいそうと思ってしまいますが、貧しい方たちのために、それができる親がいたら、すごいと思います。
マザーテレサは、
「自分が傷つくまで、愛しなさい。」
とも言います。
日本には、食べ物が食べられないくらい貧しい人は少ないですが、心が貧しい人、寂しい人はたくさんいます。そんな方には、ほほえみや優しい言葉で、分かち合うことを願われています。
見ず知らずの人と「分かち合うこと」はなかなか難しいけど、まずは自分の身の回りから、例えば、我が子と「分かち合う」、家族と「分かち合う」、友達と…、仕事関係の方と…なら、少しずつ始められそうです。
「分かち合うこと」
しばらく、自分への課題になりそうです。